令和8年4月22日(水)、控訴審第5回口頭弁論期日が行われましたので、その概要をご報告いたします。
1 控訴審第5回口頭弁論期日について
令和8年4月22日(水)、控訴審第5回口頭弁論期日が開催されました。
2 手続及び主張書面の概要について
(1)手続の概要
双方当事者が下記(2)及び(4)の各準備書面を提出しました。
その上で、原告1名による意見陳述が行われた後、原告代理人において原告控訴審第71準備書面及び原告控訴審第72準備書面の要旨をそれぞれ述べました。
(2)原告
原告は、原告控訴審第69準備書面~第72準備書面を提出し陳述しました。
各準備書面の概要は以下のとおりです。
(原告控訴審第69準備書面)
長谷川公一証人尋問調書をふまえた、シビアアクシデント対策としてのB.5.bに関する補充主張を行い、米国の支援申出を受け入れB.5.bによる対応を行っていれば、本件事故の大量放射性物質放出を回避できたことを指摘しました。
(原告控訴審第70準備書面)
福島第一原発1号機は、本件津波来襲前に地震により破損が生じた事は明らかであり、その結果自然循環が停止し、冷却機能を喪失したものである。そして、当該地震が基準地震動の範囲内であったことから、同号機の運転を許可したこと自体について、被告国には規制権限不行使の違法があると主張しました。
(原告控訴審第71準備書面)
経済産業大臣は、2010(平成22)年6月14日原子炉施設保安規定変更認可決定は、基本的事項についての設定変更であったにもかかわらず、運転員が適切に動作できるようにするための適切な訓練が行われているか検証することもなく、漫然と認可されうえ、1号機には存在しない機器を使用することが内容に含まれていたにも関わらず、適切なものに改訂もせず、その後も何らの規制権限行使もしなかった事の違法性と、それにより本件事故を生じさせた責任について論じました。
(原告控訴審第72準備書面)
教育機関の状況を踏まえた子供の被害について、被告東電が直接賠償において緊急時避難区域の妊婦・子供について2013(平成25)年3月末までの期間について損害の発生を認め、それを前提に賠償を行っているにも関わらず、原判決においては2012年(平成24)年8月末までの被害しか認めておらず、失当であり、同地区に所在する学校の状況からして少なくとも2014(平成26)年3月末までの期間について被害が生じている事があきらかであることについて論じました。
(3)被告国
被告国からは準備書面の提出はありませんでした。
(4)被告東電
一方、被告東電からは1審被告東京電力準備書面(10)が提出され、低線量被ばくのリスクに関する当方らの主張(津田意見書に基づく主張やINWORKSに基づく主張)への反論がなされました。
3 今後の期日について
令和8年 7月13日(月):午後2時~
令和8年11月 2日(月):午後2時~
※場所はいずれも、仙台高等裁判所第101号法廷です。
【本件についての問合せ先】
原発被災者弁護団都路町担当 弁護士 林 浩靖(03-6912-9271)
