【報告】小高区 控訴審第2回口頭弁論期日について

1 小高集団訴訟とは
南相馬市小高区(避難指示準備区域内)の(元)住民の方々が原告となり、東京電力株式会社と国を被告とする訴訟です。2011年3月に発生した福島第一原子力発電所事故により失われてしまった、自然の恵み豊かで、人々の交流が盛んだった、かつてのふるさとを取り戻すため、裁判においてその損害の回復を訴えています。

2 これまでの経過
2023(令和5)年3月14日に福島地方裁判所にて、第一審判決が言い渡されました。
しかし、同判決は、被告らの責任を否定しました。(国については、規制権限を行使すべきだったといえないと判断。東京電力については原子力損害の賠償に関する法律に定める以上の責任を否定。)
また、損害については、原告らが主張した、小高区の農業の特徴、小高区の農業被害及び地域コミュニティ喪失についての主張立証を十分に考慮してもらうことができませんでした。同判決が原告らに共通して認めた慰謝料280万円という金額は、原判決の約3か月前に公表された中間指針5次追補(甲C333)で目安とされた損害額をそのまま適用したとしか考えられない額で、極めて遺憾な判断内容でした。また、一部の原告については不当にも請求が全額認められませんでした。
そこで、原判決に不服のある原告らが仙台高等裁判所に対し、控訴を申し立てました。現在、仙台高等裁判所第3民事部C係(合議係)に控訴審が継続しています。

3 控訴審第2口頭弁論期日の概要
⑴ 日時等
2026(令和8)年2月25日(水)14時から、仙台高等裁判所101号法廷(大法廷)にて、第2口頭弁論期日が開かれました。

⑵ 控訴人(一審原告)提出書面
① 控訴人第35準備書面(被控訴人東電控訴答弁書第4の3「(3)被控訴人らの重過失について」に対する反論)
② 控訴人第36準備書面(被控訴人国第1準備書面における主張は失当であること規制権限を行使していれば本件事故は生じなかったこと等)
③ 控訴人第37準備書面(被控訴人国第2準備書面1における主張は失当であり措置命令を発していれば本件事故を回避できたこと)
④ 控訴人第38準備書面(被控訴人国第3準備書面に対する反論)
⑤ 控訴人第39準備書面(被控訴人国第4準備書面第1及び第2に対する反論)
⑥ 控訴人第40準備書面(米国の支援申し出を踏まえた海水注入に関する補充主張)
⑦ 控訴人第41準備書面(被控訴人東電準備書面(1)第4第3項津田名誉教授意見書に係る部分に対する反論)
⑧ 控訴人第42準備書面(被控訴人東電準備書面(4)に対する反論)

⑶ 被控訴人(一審被告)国提出書面
① 第1準備書面(貞観津波の知見に係る平成21年報告に関する主張等)
② 第2準備書面 <海水注入、SAに関する主張等>
③ 第3準備書面 <LNTモデルに関する主張等>
④ 第4準備書面 <水密化に関する主張等>

⑷ 被控訴人(一審被告)東電提出書面
① 準備書面(2)(控訴人第21準備書面に対する反論)
② 準備書面(3)(控訴人第29準備書面に対する反論)
③ 準備書面(4)(控訴人第20準備書面に対する反論)

⑸ 意見陳述等
ア 控訴審でも第一審と同様に、裁判官に直接控訴人が損害の現状を訴えるため、控訴人らの代表者による意見陳述を行っています。
今回は、小高区金谷で生まれ育った方からお話し頂きました。
イ 控訴人らの法的主張について、裁判所に理解を深めて頂くため、第1審判決  に対する不服の主張として、特に、控訴人第35準備書面(被控訴人らの重過失があったこと)の要旨を阿南弁護士が、控訴人第37準備書面(措置命令を発していれば本件事故を回避できたこと)の要旨を林弁護士が陳述しました。

⑹ 今後の日程
第3回口頭弁論期日が2026(令和8)年5月27日(水)14時15分、
第4回口頭弁論期日が2026(令和8)年9月16日(水)14時15分に
いずれも101号法廷にて予定されています。

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