【報告】鹿島区控訴審訴訟第6回口頭弁論期日について

1 鹿島区訴訟とは

鹿島区訴訟は、南相馬市鹿島区の住民(30㎞圏外で、政府による避難指示区域外であるが、「地方公共団体が住民に一時避難を要請した区域」として中間指針の対象区域となっている地域)が原告となり、国と東京電力を被告として、一人当たり660万円の慰謝料等の支払いを求めている訴訟です。

2 これまでの経過

原審の福島地方裁判所(131世帯、329名が原告として参加)は、2023(令和5)年3月14日、国への請求を棄却し、東電への請求についても、中間指針を是認し、中間指針5次追補に基づく増額幅よりも少ない僅かな金額の増額しか認めず、妊婦・子供については増額を認めないという極めて不当な判決を行いました。かかる判決に対して、131名の原告が仙台高等裁判所に控訴し、現在、仙台高等裁判所第1民事部に係属しています。

3 控訴審第6回口頭弁論期日の内容

(1)日時

2026(令和8)年1月14日(水)午後2時30分、仙台高等裁判所101号法廷(大法廷)において、第6回鹿島区訴訟口頭弁論期日が開かれました。

(2)原告提出書面について

① 控訴人第47準備書面(本件敷地への浸水の予見可能性の時期を特定しないことによる判断の不備~控訴人第2準備書面の補充主張)

[内容]国の責任を否定した2022・6・17最高裁判決について、重大な判断の不備があり、同最判には先例性がないことを主張するもの。

② 控訴人第48準備書面(被控訴人国の控訴審第5準備書面に対する反論)

[内容]原発の敷地高を超える津波の予見可能性があったことにつき、貞観津波を理由に否定する国の反論が失当であることを指摘するもの。

③ 控訴人第49準備書面(被控訴人東電準備書面(1)第4第3項(津田名誉教授意見書にかかる部分)に対する反論)

[内容]低線量被ばくに関して控訴人側が書証として提出している津田名誉教授意見書に対する東電の反論が失当であることを指摘するもの。

④ 控訴人第50準備書面(中間指針第5次追補の規定する増額事由の整理)

[内容]中間指針第5次追補が定める「精神的損害の増額事由」を、本件控訴人一人ひとりについて体系的に整理して、同事由が存在することを述べるもの。

⑤ 控訴人第51準備書面(関意見書(甲E63)の指摘は、控訴人らの被害を明らかにしていること)

[内容]鹿島区の被害の実相を立証するために控訴人側が提出している関意見書(甲E63)につき、控訴人らの多数の陳述書を引用し、同意見書が妥当であることを改めて論じるもの。

(3)国提出書面について

今回は、国からの提出書面はありません。

(4)東電提出書面について

① 被控訴人東京電力準備書面(4)(鹿島区の状況を踏まえた控訴人らの精神的損害の主張に対する反論・その2)

[内容]「ふるさとの変容」やコミュニティ分断等により原判決の慰謝料額では足りないとの控訴人ら主張に対し、既に支払済みの賠償(7か月分の慰謝料等)で十分であると述べるもの。

(5)意見陳述等について

原告第48準備書面(林弁護士)

原告第51準備書面(内田弁護士)

4 今後の日程について

2026年3月23日(月)午後2時30分 第7回口頭弁論期日(101号法廷)

2026年6月15日(月)午後2時30分 第8回口頭弁論期日(101号法廷)

【本件に関するお問い合わせ先】

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マザーシップ法律事務所 弁護士 内田 明

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