【報告】飯舘村蕨平集団申立てで東電が不動産全損賠償拒否を撤回

【報告】飯舘村蕨平集団申立てで東電が不動産全損賠償拒否を撤回   2014.11.25

 

   2014年7月17日付けニュースで,飯舘村蕨平集団申立て(33世帯,111名)において,原子力損害賠償紛争解決センターの和解案の重要部分を東京電力が拒否したことをご報告しましたが,この件で動きがありました。

   原子力損害賠償紛争解決センターが東京電力に対し,同社が不動産全損賠償を拒否した3世帯について改めて働きかけを行ったところ,東京電力は,11月21日までに,同3世帯について拒否を撤回し,センターの和解案を受諾することを表明しました。

   これら3世帯については,申立人が本件原発事故当時,不動産を所有していたものの,飯舘村蕨平地区に居住していなかったことを理由に,東京電力は全損賠償を拒否していたものです。

   本件原発事故当時,蕨平地区に居住していなかったとはいえ,所有する不動産を本件原発事故から6年間以上の長期間にわたり利用できない点では3世帯の申立人も他の申立人と何ら変わりがなく,東京電力の和解案拒否は理由のないものでした。

   長時間がかかりましたが,当該3世帯についてセンターが東京電力を説得し,和解案受諾に至ったことは,評価したいと思います。

   引き続き,被ばく不安慰謝料の問題や,慰謝料一括払いの1年延長の問題など,東電がセンターの和解案のうちで共通して拒否している部分について,東電には受諾を求め,センターには,東電への説得を求めていきます。

 

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